2011年10月7日から14日まで、マレーシアで第4回IBSAテンピンボウリング世界選手権大会が開催された。
本大会はIBSA(国際視覚障害者スポーツ連盟)が主催し、視覚障害者ボウリング選手権としては 世界最高峰の大会である。2002年にフィンランドで第1回大会が開催され、今回で4回目となる。
13カ国から92名の選手が参加し、個人戦・ダブルス戦・トリオ戦・4人チーム戦・個人総合戦の5 部門でメダルを争った。
競技は選手の見え方の程度によって、B1からB3の3つのクラスに分かれて行われる。チーム戦 は、合計クラスの上限を設け、クラスをミックスして実施される。
日本からは東京都ボウリング連盟の田母神恒二氏を監督に、男子7名、女子5名、合計12名の代表選 手と6名のサポーターが参加した。
11日におこなわれた個人戦(6ゲーム)では、B1女子の森綾子(東京都)が銅メダル、B3クラス 女子の岩下由美子(福岡県)が銀メダルを獲得した。
12日のダブルス戦は、B1男子の森寛樹(東京都)とB3クラス男子の清杉政敏(北海道)がB1 +B2/B3の部門で銀メダル、13日のトリオ戦では、ダブルス戦でメダルを獲得した森と清杉にB2 クラス男子の木村浩三(福岡県)を加えたメンバーで、銀メダルを獲得した。
14日は4人チーム戦が行われ、森・木村・清杉・B2クラス男子の比嘉一盛(沖縄県)が僅差の戦いで銅メダルを獲得した。
個人総合戦では、B1クラス女子の森綾子が銅メダル、B3クラス女子の岩下が金メダル、B3クラス男子の清杉が銀メダルを獲得した。
大会全体を通じては、韓国勢の強さが目立ち、国別対抗戦では韓国が優勝した。
全日本視覚障害者ボウリング協会会長の青松利明はIBSAのテンピンボウリング技術小委員会の委 員長として、大会の技術代表(テクニカルデリゲイト)として大会組織委員会とともに大会運営に当 たった。また、全日本視覚障害者ボウリング協会事務局長の佐藤紀子もアシスタントテクニカルデリゲ イトとして大会運営をサポートした。
全日本視覚障害者ボウリング協会会長青松利明のコメント:
4年に一度の世界選手権に向けて、年に 3回の合宿、年に1・2回の国際大会へ派遣をおこない、(財)全日本ボウリング協会の支援の元、選 手強化を行ってきた。参加選手の半数がメダルを獲得し、1名が金メダルを取ることができたので、よい結果になったと思う。世界のレベルがさらに上がってきているので、今後も選手強化に力を入れた い。
金メダルを取った岩下のコメント:
初めての海外遠征が世界選手権と言う事で不安と緊張でいっぱいだった。普段の自分のボウリングをや ることを心がけた。この大会ではメダルをとるのが目標だった。それが個人総合戦で、まさかの金メダル!これ以上の喜びはない。表彰台の上で、日本で応援してくれている家族・友人・ボウリングセンターの仲間たち…次々にみんなの顔が頭に浮かんだ。この金メダルは沢山の方々からパワーをもらって 勝ち取れたものだ。私に力をくれたみんなに心から感謝している。
2015年には第5回の大会が開催される。開催地は2013年に決定される。 以下、概要。
- 主催: IBSA(国際視覚障害者スポーツ連盟)
主管: マレーシア盲人スポーツ協会 - 開催地:マレーシア クアラルンプール
- 期間: 2011年10月7日(金)〜10月14日(金)
- 会場: Sunway Mega Lanes, Bowling Center, Sunway Pyramid Kuala Lumpur, Malaysia.
- 参加国:
オーストラリア、中華台北、チェコ、フィンランド、イギリス、香港、日本、韓国、マレーシア、ポーラ ンド、シンガポール、タイ、アメリカ - 日程: 2011年10月
7日(金) 出発、各国到着 8日(土) クラス分けのための視力検査、ボール検量 9日(日) クラス分けのための視力検査、ボール検量、監督者会議 10日(月) 公式練習、IBSAテンピンボウリング競技総会、開会式 11日(火) 個人戦(6ゲーム)、表彰式 12日(水) ダブルス戦(6ゲーム)、表彰式 13日(木) 3人チーム戦(4ゲーム)、表彰式 14日(金) 4人チーム戦(4ゲーム)、表彰式、閉会式 15日(土) 現地発 16日(日) 帰国 - 日本選手団:
監督:
田母神恒二
スタッフ:
金惠珍、熊谷理恵、鮫島千恵子、信田晶弘、杉山真理子、藤林房子
選手:
B1男子 梅津茂俊、森寛樹
B1女子 江村圭巳、森綾子
B2男子 木村浩三、比嘉一盛、堀内清
B2女子 信太紀子
B3男子 阿部安浩、清杉政敏
B3女子 岩下由美子、森澤亜希子